甲府鳥もつ煮は山梨県の名物料理の一種です。
ニワトリのモツを砂糖と醤油で照り煮したもので山梨県内の蕎麦屋さんやほうとう屋さんでよく食べられます。
「B級ご当地グルメ」のひとつに分類されており、山梨県内を訪れた観光客にも人気の料理となっています。
鳥もつ煮つくり体験の流れ
鳥もつ煮作り体験の流れをご説明いたします。
➀食材を用意しカット
鳥もつ煮は2名様1組で作っていただきます。
まずは食材の準備をしていきます。
食材はきんかん、ひも、レバー、砂肝、ねぎを用意します。
➁調味料を準備
肉を鍋に入れ、調味料(醤油、みりん、酒、砂糖)を用意します。
➂調味料をすべて入れる
鍋にすべて入れていきます。
④強火で煮込む
焦げ付かないように気をつけましょう。
➄完成
全体に火が通ったら完成です。
⑥盛り付け
ネギを乗せていただきます。
鳥もつ煮の歴史
鳥もつ煮の発祥は、1950年頃にさかのぼります。
「鳥のもつを捨てていてもったいない。」と考えた山梨県甲府のとある蕎麦屋さんが考案したものだそうです。
それが次第に広まり近隣の飲食店や蕎麦屋さん・ほうとう屋さんでも提供されるようになりました。
現在山梨県では、蕎麦屋さん・ほうとう屋さんの定番メニューとして認知されており、甲府市の観光ガイドや山梨県のガイドブックには、名物として紹介されています。
B級グルメグランプリ優勝で全国区へ
2008年に甲府市役所職員が「甲府鳥もつ煮」というブランド名で、甲府のB級グルメとして全国に向けてPR活動を始めました。
2009年の読売テレビの『秘密のケンミンSHOW』で紹介され、認知度も次第に向上し2010年に開催された「第5回B-1グランプリ」に初出場して優勝。
B-1グランプリの優勝後には甲府鳥もつ煮を食べるために山梨へ訪れる観光客も増え、山梨の名物として定着しました。
調査によると甲府市近郊の蕎麦屋さん51店で鳥もつを扱っているそうで、酒のつまみや米にのせた「鳥もつ丼」も食べられています。
鳥もつ煮の特徴
鳥もつと総称される部位のうち、甲州鳥もつ煮は主にレバー、砂肝、ハツ、キンカンなどを使用します。
昔はこれらの部分は捨てていたそうで、それを利用するために工夫した料理です。
牛や豚の腸などを使用したもつ煮込みとは異なり、基本的な調味料は砂糖と醤油だけです。
調理方法も煮込むというよりは鍋やフライパンに調味料を入れて煮立たせて照り焼きのような状態にして作ります。
鳥臓物を煮込んだ料理は、山梨県以外でも一部地域で存在します。
中華料理ではニワトリのモツを生姜や八角と共に醤油で煮込んだ料理がありますが、その味は甲府鳥もつ煮とは風味が異なります。
また山形県の新庄市では鳥のもつ煮込みが食べられ、ラーメンに乗せたとりもつラーメンも地域の名物料理となっています。